君を迎えることができない・・・

『みなさんのサークルで遊んでみたいです』

そういったのはサークル代表サクライの後輩だった、新しい仲間はどこのサークルでも大歓迎である。
それが礼儀正しくゲーム大好きな人間ならなおのこと。
彼は演劇もやっているという多趣味でさわやかな大学一年生
『超新星来る！』われわれは色めきたったのだが…

前回（8/15参照）も言ったように我々の主な活動場所は　深夜のカラオケBOXである。飲酒喫煙何でも来いのオトナの集まりのため「飲み放題」付が基本である、「飲めなければジュースを飲めばいいじゃない？」と思われるかもしれないが、問題はそこではなく　『お金』である。カラオケBOXがいかに安いとはいえ、飲み放題＋それなりの食事　をすれば1セッションにかかる金額は　5000円を軽く上回る。仕事有り、体力有り、彼女なし。の我々であれば月1回や2回のセッションはさして問題ではない。

しかし、彼は　『さわやかな大学生』なのだ、しかも演劇をやりなおかつかわいい彼女までいるのである。我々に足りない部分をすべて持っているいわば人生の勝ち組の彼には、残念ながらお金が無かった…（演劇に打ち込んでいる人は仕事をする時間を練習に使ってしまうため貧乏なことが多い）一回5000円のセッションは彼にとっては大きな痛手になるのだ。

『残念ですけど、ボク今回限りにしますね…』
初回は彼の歓迎会をかねてということだったので、おごりにした、我々は
『君の分を（夏目2枚ぐらいなら）払っても一向に構わん！』と主張したが

『皆さんに悪いですから』
そういい残し、かれは悲しそうに去っていった…
そのセッションの後会合が開かれた、そこでサクライがはじめて代表らしい発言をする

『野郎ども！これからは公民館を借りて安価なセッションをするぞ！！だから1ヶ月くらい前に皆さんの予定を教えてください』